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【なるほどと思ったこと】 |
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今回は、久々の登場の新井がVoiceを担当させていただきます。私がシューリパブリックの仕事を始めて最初に疑問に思った事は、実は、未だに何度となくお客様から寄せられる質問と同じです。それは、なぜローファーのようなスリッポンの靴を作らないのか!?という事です。昨年はチョイ不良ファッションの流行もあった為か、ローファーの問い合わせが多かった気がします。
私どものHPのFAQ内では、「スリッポンの製作はお断りしています。但し、モンクストラップやサイドゴアブーツ等の足の動きや微妙なサイズ変化にも、ある程度対応が可能なものは、製作しております。」と簡潔(過ぎ?)にまとめられています。しかし、それでもこんなにお客様が作りたいとおっしゃって下さるのに、なぜ?と私は思わずにいられませんでした。
細かくご説明すると、まず、スリッポンを製作するには、それ専用のラストが必要となるという技術的な理由があるようです。もちろん私達も、全くのゼロから製作する、ラストからのオーダーも承ってますので、どうしてもというお客様には、スリッポンにも対応可能なラストから作ればよいように思いますが、どうも他にも理由があるようです。実は、それは、サイジングだったのです。
オーダー靴でサイズを合わせて作るのに、サイジングが理由でローファーをお断りするなんて、逃げている(怒)!と私は思ってしまいましたが、よく聞いてみたところ、せっかく高いお金を出してオーダー靴を作るのに、サイズや耐久性に難点のあるローファーでは申し訳ない、というのが理由でした。
具体的にどう難点があるのかというと、ご存知の方も多い事と思いますが、スリッポン(Slip-on)と呼ばれるタイプの靴は、脱ぎ履きする際にも履き口を開くという動作なしで足を入れたり出したりする事となります。だからと言って、履き口を広く作り過ぎてしまうと足にフィットしない、脱ぎ履きの力のかかりも考慮して、きつく作らざるをえない、という訳です。もちろんそれでは、きつい履き口に脱ぎ履きで足をねじ込むのですから、足にとって良い事ではなく、また、耐久性が良く、馴染むまでは非常に硬い、ハンドソーンウェルトの特徴を生かしきれない結果になってしまいます。
それで、「モンクストラップやサイドゴアブーツ等の足の動きや微妙なサイズ変化にも、ある程度対応が可能なものは、製作しております。」という答えになった訳です。
では、もう少し掘り下げて、サイズ変化とデザインについてもお話をしてみようと思います。
前回私が担当したVoiceで私の足のサイズ変化に関する実体験(既製靴とオーダー靴の違い)についてお話しましたが、その、既製靴がゆるくなり、必要以上に深く出てしまったアッパーの屈曲時の皺により足が痛くなった話には続きがあります。その際、クリエーターに相談をしたところ、痛くなった足の方のブーツの靴紐をもう一つ上の穴まで通して履くようアドバイスをもらいました。その既製靴は、通常サイズに問題のない、モンキーブーツでしたので、穴の一番上二つには紐を通さず履いていました。
そうして、ブーツの靴紐をもう一つ多く上の穴まで通して履く事で、その時の痛みが面白いようになくなってしまいました。なんだか嘘のような話なのですが、本当です。尚、この対処法は、私のその時の痛みの場所を詳しく話し、状況をよく分かったクリエーターがアドバイスをしたものなので、必ず同じ状況で効果があるとは言い切れませんので、ご了承下さい。
さて、ここで気づかれた方も多いと思いますが、これが、サイズ変化とデザインの微妙な関係です。私たちがお薦めしているレースアップの靴というのは、このサイズ変化に対してとても有効なのです。更に、ギブソン(外羽)では、履き口を大きく開け、履き口の革を傷めにくいだけでなく、しっかり足をホールドするよう紐を締める調整幅も、オックスフォード(内羽)より十分あります。私どものお客様に人気のモンキーブーツは、その究極なのかもしれません。
靴はおしゃれの重要なアイテムなので、もちろんデザインを重視したいところなのですが、体全体の体重を支えながら歩行をするという、体の中でも過酷な労働を支える足をカバーするところでもあるので、機能も外せません。靴のデザインは、見た目の面白さだけでなく、機能も考慮に入れて作られているものである事をちょっと思い出すと、少し違った要素も交えながら、安心して靴を選べるかもしれません。どうぞご参考にして下さい。そうは言っても、ご存知の方も多いかもしれませんね。もし靴選びなどでご相談がありましたら、お気軽にご連絡下さい。 |
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